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画素山水/Pixel Landscape

[ 映像インスタレーション / loop / HD / 2014 ]
サウンド:okamotonoriaki

“画素山水”は、横須賀美術館で展示したresolutinsシリーズの3作品目で
美術館が所蔵する日本画家、小川芋銭の掛け軸 “春夏秋冬” を元に制作したインスタレーション映像です.

映像は最少限のピクセルで構成されたピクセルアニメーションで、プロジェクターを使って空間的に構成しています.
ここでは遠景、中景、近景と大きく3つの視点で映像空間を構成しています.
まず遠景は、空間全体を見渡すことで、立体的なスクリーンに様々な要素で構成された広大な風景が見えてきます.
次に中景は、個々のスクリーンに描かれた風景要素です。
実際に空間を移動しながら、風に揺れる木々や流れる雲、水中を泳ぐナマズなどのシーンを覗いていきます.
これらのアニメーションは要素を限りなく削ぎ落として、最少限のピクセルで描かれているので、
鑑賞者は自分の頭の中でイメージを補完しながら見ることになります.
映像は低画質で、ほんの数ピクセル動いているだけのアニメーションですが、とても瑞々しい世界を感じることが出来ると思います.
ピクセルアニメーションはCGの古典的な手法ですが、要素を削ることである種のリアリティを喚起しているのだとすると、
水墨画や俳句、枯山水などの日本の古典とも通じているように思われます.
最後は近景で、これは画素そのものです.
ピクセル単位で制作された図像は、極至近距離で見ても絵が荒れて破綻することはありません.
むしろプロジェクター画素のマチエールとも言える全く別の質感や表情がみえてくるはずです.
そこにあるのは微細な光の明滅であり、光の粒である画素という物理的な質感を伴った映像です.